政府は19日、ロシアのプーチン大統領の側近で閣僚級のパトルシェフ安全保障会議書記が
22日に来日し、23日に玄葉光一郎外相と会談すると発表した。日露両政府は19日、
都内の飯倉公館で外務次官級協議も行い、安全保障分野での協力を強化する方針を確認した。
海洋進出を強める中国を牽制(けんせい)したい日本とロシアの思惑が一致した格好だ。
パトルシェフ氏の来日はロシア側の要請という。中露両国は「戦略的パートナーシップ」を結び
連携関係にあるが、ロシア側は日本と協力を深めることで、極東地域や
オホーツク海などへの中国の影響力を抑制したい思惑との思惑があるとみられる。
日露はこれまで外務、防衛両当局による安保協議を行ってきた。
だが、プーチン大統領に近く、政策決定に強い影響力を持つ安保会議との
関係が薄く、意思疎通の阻害要因になっているとの指摘もあった。
日本政府関係者はパトルシェフ氏と玄葉氏との対話枠組み構築で
「プーチン氏に直結するパイプを築くことができる」と強調した。
ロシアの安保会議は大統領、首相のほか、外相、国防相、対外情報局長官らが参加し、
原則として週1回開かれる。他省庁よりも強い権限を持つとされ、
最高意思決定機関の一つと位置づけられる。書記は
「米国でいえば国家安全保障担当の大統領補佐官に当たる」(日露外交筋)という。
2012.10.19 23:32
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121019/plc12101923330026-n1.htm >>2へ続く