松下忠洋前金融・郵政民営化担当相の死去に伴う衆院鹿児島3区補欠選挙が16日に告示される。野田政権が昨年9月に
発足して以来初の国政選挙で、投開票は28日。民主党が推薦する国民新党新人と、
公明党の推薦を受ける自民党元職との事実上一騎打ちの戦いとなる。
民主、自民両党の新執行部の初陣でもあり、次期衆院選をにらみ、両党とも総力戦で臨む構えだ。
民主党では、「選挙の顔」として期待される細野豪志政調会長が6日に選挙区に入った。
14、15両日に鉢呂吉雄選対委員長、告示日は安住淳幹事長代行、23日には岡田克也副総理と、
政権幹部が次々と選挙区入りし、「公認候補並み」(幹部)に国民新党をバックアップする方針だ。
鹿児島3区は保守色が強く、過去の選挙で民主党公認候補の得票率は3割に達したことすらない。
同党支援の効果も限定的とみられ、安住氏は12日の記者会見で、
「公認候補ではないのに(今後の党勢を)占うも何もない」と、早くも予防線を張った。
野田佳彦首相も今のところ、選挙応援を行う予定はない。
一方、自民党の安倍晋三総裁は、補選を次期衆院選の前哨戦と位置付け、
「何が何でも勝たなければならない」(幹部)と意気込む。新執行部発足後に
報道各社の世論調査で党の支持率が上昇したため楽勝ムードも漂うが、
石破茂幹事長は12日、同党の職域代表の参院議員らとの打ち合わせで
「鹿児島の勝利が次の選挙の圧勝につながる。あらゆる職種や年代で勝つ」と述べ、引き締めを図った。
石破氏自身、告示日前日から選挙区入りし、告示当日は同県日置市での出陣式を皮切りに
県内計9カ所を回る。この後、安倍氏や知名度の高い小泉進次郎青年局長も応援に入り、
松下氏の地盤だった薩摩川内市などを中心にてこ入れを図る予定だ。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012101200787