【社会】 前大王製紙会長の井川意高被告(48)、「実刑」に硬直 判決理由に「ギャンブル依存症」「公私混同」と厳しい言葉

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1丑原慎太郎φ ★

★前大王製紙会長「実刑」に硬直

 実刑を告げる裁判長の乾いた声が法廷に響いた。執行猶予付き判決の希望を打ち砕かれた元トップ。
大王製紙の巨額不正借り入れ事件で10日、実刑判決を受けた前会長井川意高被告(48)は体をこわばらせたまま小さくうなずいた。

 バカラ賭博にのめり込み「ギャンブル依存症」とまで診断された井川被告。
「安易で非現実的」「公私混同」と厳しい言葉が連なる判決理由をかみしめるように聞くと、
閉廷を告げた裁判長に「ありがとうございました」と深く頭を下げた。消え入るような声だった。

 この日は黒っぽいスーツ姿で入廷すると裁判官と傍聴席、検察官に一礼し、弁護人の前のいすに着席した。
裁判長に起立を促されても視線が定まらず、緊張が解けない。判決主文を聞いた瞬間だけ軽く息を吐き、肩の力を抜いた。

 創業家の3代目として2007年、42歳の若さで社長に就任。
公判に証人として出廷した経営者仲間は「細かい数字を的確に分析する。能力は非常に高かった」と評価したが
「若くして大企業を引っ張るストレスがあったのでは」とギャンブルに走った理由を推測してみせた。

 公判で検察側から「海外のカジノで毎回数千万円から1億円の負けを重ねていた」と指摘されていた井川被告。
判決を聞き終えるまでの約15分間、青白い顔のまま静かに前を見据えていた。(共同)

日刊スポーツ http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20121010-1030642.html