原発事故による住民の健康影響を見守る県の調査で、肥満や肝機能異常などの割合が震災前より増えていることがわかった。
特に男性は、肥満とされる人が1割増えるなど、女性よりも生活習慣の悪化を示す数値が目立った。
避難生活のストレスが原因になっている可能性がある。
11日、健康管理調査の検討委員会で発表された。調査は2011年度、約7800人を対象に実施。08〜10年度の数値と比較した。
発表によると、体重と身長から算出する体格指数(BMI)が肥満とされる25以上の男性は、29%(10年度)から41%に増加。
腹囲85センチ以上の人も、49%(同)から59%に増えた。女性でBMI25以上の人は28%(同)から34%になっていた。
数値が高くなるほど肝臓の働きが悪いことを示す「γ(ガンマ)―GTP」が高かった人の割合は、男性が23%(同)から31%に。
このほか、糖代謝や脂質代謝も男性を中心に悪化していた。
調査した県立医大の細矢光亮教授は、避難生活による運動量の減少やアルコール摂取の増加が背景にあるとしたうえで、
数値の悪化について「生活環境全般の変化による可能性は否定できない」と話した。
ソース 朝日新聞
http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000001209110004