梅雨時期のまとまった降雨と8月以降の猛暑。農作物の生育に適した今夏の天候で、野菜が大豊作となり、供給過剰で価格が大幅下落している。
消費者にとってはうれしいが、作ってももうけにならない群馬県内の生産農家からは、悲鳴が上る。【庄司哲也】
夏秋キャベツ(7〜10月)の全国一の産地、JA嬬恋村の担当者は「採れ過ぎ。これでは箱代にもならず、頭が痛い」と、愚痴をこぼす。
例年、1箱(8個入り)の生産者価格は850〜900円だが、現在は400円ほどで、半額にも満たない。
県によると、これほどの安値の原因は、同じ夏秋キャベツの主要な産地の北海道や長野県なども軒並み天候に恵まれ、
平年の1・5倍ほどの供給量となったため。05年も供給過剰で価格暴落が起きたが、その際は、産地廃棄も行い、
一部を野菜の供給不足だった台湾に輸出した。だが、福島第1原発の事故後は、海外への農産物の輸出そのものがストップしている。
JA嬬恋村にとってさらに頭が痛いのは、同じ高冷地栽培の白菜の消費動向だ。北海道で発生した病原性大腸菌O157による集団食中毒。
原因となったのは白菜の浅漬けで、消費者の買い控えが懸念されるという。
ソース 毎日新聞
http://mainichi.jp/select/news/20120904mog00m040006000c.html 画像 大豊作となっている嬬恋村のキャベツ=群馬・嬬恋村田代で
http://mainichi.jp/graph/2012/09/04/20120904mog00m040006000c/image/001.jpg (続)