【信濃毎日】60年安保闘争以来の毎週金曜日「脱原発デモ」…政党や労働組合と関係なく集まる人が多く、ジャスミン革命などに似た動き

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 東京・永田町、首相官邸の周りを毎週金曜日の夕刻、脱原発を叫ぶデモが埋め尽くす。官邸がデモの波に取り囲まれるのは、
日米安保条約改定に反対する1960(昭和35)年の「60年安保闘争」以来のことという。50年前との違いは、
政党や労働組合と関係なく、個人の意思で集まる人が多いことだ。ネットで情報を集めて勝手連的に参加している。
中東の独裁政権を倒したジャスミン革命や米ニューヨークの反格差デモと似た動きである。

   <官邸を取り巻くデモ>
「原発をなくせ」「再稼働反対」といくら叫んでも政府は馬耳東風、耳を傾けようとしない―。デモの波はそんないら立ちから
膨らんできた。60年安保のとき、岸信介首相は官邸に立てこもりながら「私には声なき声の支持がある」と言い放ったとされる。
野田佳彦首相が同じ姿勢を取るならば、政治は国民からますます遠ざかる。行き着く先は政治の劣化だ。

 60年安保闘争を思想面から支えた政治学者、丸山真男は著書「日本の思想」で書いている。民主主義は政治を特定身分の
独占から広く市民にまで解放する運動として発達した。だから「民主主義は…非政治的な市民の政治的関心によって、
また『政界』以外の領域からの政治的発言と行動によってはじめて支えられる」。

 いま官邸を取り巻いているデモの波は、政治から疎外された市民が政治を取り戻そうとする動きとみることもできる。
政治家がそれを無視することは、民主主義を掘り崩す行為と言っていい。国民の間から自然にわき上がる声をどうやってすくい取り、
政治に反映させていくか。政党、政治家の姿勢が問われている。
(中略、詳細はソースで)
>>2以降に続く
ソース:http://www.shinmai.co.jp/news/20120729/KT120728ETI090002000.php