アスベスト除去を行うと偽り、兵庫県の融資金1千万円を詐取したとされる事件で、大阪府警に逮捕された吉田誠一容疑者(41)が現役の神戸大院生で、
朝鮮半島情勢を研究するゼミに所属していたことが22日、分かった。北朝鮮の指示で情報収集を担っていた疑いも浮上している吉田容疑者だが、
入学動機は「中立的な立場で勉強したい」とし目立った工作活動はみられなかった。
しかし、酒の席では「(故金正日総書記の長男の)金正男氏とサッカーをした」などと、北との緊密な関係を示唆する発言もしていた。
大学関係者によると、吉田容疑者は平成17年秋、社会人枠を利用して神戸大大学院国際協力研究科の博士課程前期課程を受験した。
現在は日本国籍を取得しているが、当時は朝鮮籍だった。
面接試験では「北朝鮮による拉致問題が発覚して自分の人生に疑問を持つようになった」と志望動機を説明。
「中立的な立場から北朝鮮をめぐる問題を勉強したい」と訴えたという。
一方、受験時に提出した経歴書には、朝鮮総連の機関紙「朝鮮新報」の記者だったとする記載があった。
一部の教員からは「工作員ではないのか」と懸念する声も上がったという。しかし、学問に対する姿勢が評価され、18年に入学を果たした。
その後、20年には、軍事を優先する北朝鮮の「先軍政治」を題材とした論文を書き上げて修士号を取得。
それからは博士号の取得を目指し、後期課程に進んでいた。
産経新聞 6月22日(金)14時40分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120622-00000561-san-soci (続)