デジタル放送を視聴するための「B−CASカード」の不正なデータ改変事件で、
京都府警サイバー犯罪対策課などは19日、有料放送を無料で見られるようにデータを書き換えたなどとして、
新たに京都府宇治市五ケ庄平野、京都大防災研究所技術職員、多田光宏容疑者(30)を
電磁的記録不正作出・同供用容疑で逮捕した。
多田容疑者はネット上で「平成の龍馬」と名乗り、自らのホームページで一時、改変方法を公開していた。
府警はほかに、データを改変したうえで、改変後のプログラムをファイル共有ソフトで提供したとして、
東京都大田区羽田旭町、自称無職、浅野智和容疑者(36)を不正競争防止法違反容疑で逮捕した。
多田容疑者の逮捕容疑は、有料放送を無料で見る目的で、自宅パソコンでB−CASカードに記録されたデータを改変し、
6月19日、自宅の衛星放送受信可能なチューナー内蔵レコーダーに挿入した、とされる。
浅野容疑者も同様に今年5月、データを改変し、同月22日ごろ、改変プログラムを自宅パソコンからファイル共有ソフトを使って
不特定多数の人に提供した、とされる。
ネット上で「平成の龍馬」と名乗る多田容疑者は、カードの改造に関わっていることを公表していた。
5月にはフェイスブックの自身のページで、「カードの書き換えやそれを使った有料放送の視聴は
少なくとも犯罪(刑事罰の対象)ではありません」「カードは(発行元の)B−CAS社の所有であると主張していますが、
実態から言ってその主張は通らない(つまりテレビ・レコーダーの所有者のもの)と思います。
自分の持ち物であるカードを改造するのはユーザーの自由」などと書き込んでいた。
一方、京都大防災研究所のホームページによると、多田容疑者は現在、
地震が構造物に及ぼす影響などを実験する施設を担当している。
http://mainichi.jp/select/news/20120620k0000m040152000c.html http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120619/k10015954431000.html