鳥取市出身の漫画家谷口ジローさん(64)の人気作品「孤独のグルメ」の新作に、
同市のご当地グルメとして親しまれている市役所食堂の人気メニュー「スラーメン(素(す)ラーメン)」が
取り上げられることになり、5月8日発売の雑誌「週刊SPA!」(扶桑社)に掲載される。
孤独のグルメのモデルになった店や街を訪れる読者も多く、地元の飲食店関係者らも
「人気漫画の掲載をきっかけに、全国にPRするチャンス」と意気込んでいる。
孤独のグルメは短編の読み切りシリーズで、原作を久住昌之さん、作画を谷口さんが担当。
1994〜96年に月刊雑誌で連載され、終了後は週刊SPA!で年数回の不定期で新作が掲載されている。
雑貨輸入商を営む中年男性の井之頭五郎が主人公で、仕事の合間などに立ち寄った店で、
独り黙々と食事する場面をメーンに、おいしい料理に出合った時の喜びや食後の満足感などの
心理描写が人気を集めており、谷口さんが描く料理や町の風景などの繊細なタッチの絵を好むファンも多い。
単行本と文庫本は累計20万部を超えるベストセラーになり、今年1月にはテレビドラマ化され、
テレビ東京系列で全国放送されたほか、県内でも日本海テレビで放送された。
スラーメンは、かつおだしのうどんスープに中華麺を入れ、天かすを加えただけのシンプルな味。
市役所食堂のほか、市内の飲食店数店で提供され、「素朴な鳥取の味」として市民に親しまれている。
昨年11月に市内で行われた「谷口ジロー原画展2」にギャラリートークのゲストとして
訪れた久住さんが、原画展の関係者に勧められて市役所食堂で食べ、
気に入ったことから作品で紹介することにしたという。
ソースの味
http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/news/business/20120426-OYT8T00522.htm