不安だらけの大飯原発再稼働を牽引するのは、政府・民主党の「5人組」と言われる勢力だ。
枝野氏に加え仙谷由人政調会長代行、古川元久国家戦略相、斎藤勁官房副長官、細野豪志原発事故担当相の5人。
なかでも仙谷氏が中心人物で、「チーム仙谷」と呼ばれることもある。
枝野氏は、仙谷氏の意向に従う形で発言・行動しているという。
枝野氏、仙谷氏らはなぜ再稼働へ向け、突っ走り始めたのか。
ある民主党中堅議員が、絶対匿名を条件にこう話す。
「5人組が再稼働を急ぐのは、経団連を中心とした財界の意向が強く反映している。
なかでももっとも熱心に活動しているのが仙谷さんだ。仙谷氏はなぜか、政府の関係閣僚会議にオブザーバーとして出席している。
あれは議論の流れが再稼働から逸れないように、監視しているんでしょう。
特に発言が二転三転する枝野氏に目を光らせている。人権派の弁護士だった仙谷氏が原発再稼働に動いているのは、
現政権内で、財界とまともに話がつけられるのはオレしかいない、という自負があるから。政権をウラで支えているのはオレだということでしょう。
仙谷氏はこれまで、公務員制度改革を手がけたり、鳩山政権では首相に代わって
ダボス会議に出席するなどして権力を誇示しようとした。昨年の代表選出馬は断念したが、
小沢氏の力が失墜したいま、党内最高実力者の地位を固めつつあるんです」
国民からすれば、また仙谷氏か!という印象だが、ほかに人がいないのが現在の民主党。
仙谷氏は、党内の「東電・電力改革プロジェクトチーム(PT)」の会長を務めているが、
初会合が開かれたのは多くの議員が地元に戻っている2月24日の金曜日だった。
結局、側近議員をPTの幹部に据えて主導権を握ってしまっている。
PTの事務局長・大塚耕平氏は日銀出身で、参院愛知選挙区選出。中部電力労組からパーティ券を買ってもらっていたことが判明している。
事務局次長の小川淳也氏、玉木雄一郎氏はともに香川県選出の若手代議士で、元キャリア官僚。選挙区が近い仙谷氏の側近として知られる。
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