【社会】 "大卒=エリート…今は昔" 安易にブラック企業に就職してしまう学生、中学レベルの問題に取り組む大学…就職支援が課題

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★大卒=エリート「今は昔」…基礎学力向上、就職後ケアが必要

・大卒がエリートだった昔に比べ、大学数は半世紀で3倍に増え、進学率も50%を超える。
 しかし、伝統や実績のない大学の学生たちは職にあぶれたり、劣悪な労働環境の企業に
 就職したりするなど、“ノンエリート”としての職業人生を送らざるをえないケースもある。
 大学では今、就職支援はもちろん、学生の基礎学力向上や就職後のケアが重要な課題に
 なっている。

 因数分解、2次方程式、グラフ、図形…。大学1年の授業で、就職試験に出る一般常識問題集に
 取り組む大学がある。数学、国語、理科、社会、英語は、いずれも中学卒業程度の内容だ。
 「基本的な学習に思えるかもしれませんが、1年のスタート時に基礎学力の見直しを図ることで、
 専門教育に生き、就職試験にも有効。一定ラインの得点を得ていたら就職試験で門前払い
 されずに済み、就職活動を少しでも有利に進めることができる」。神戸国際大学経済学部の
 居神浩教授(社会政策)は話す。

 居神教授は『日本労働研究雑誌』(平成22年)に論文「ノンエリート大学生に伝えるべきこと」を発表。
 「大学の増加で高等教育は大衆化し、学生の質は多様化した」とする。こうしたことから、学生の
 就職戦線にもちょっとした異変が起きているという。

 厳しい就職戦線の中、伝統や実績がない大学の学生は、安易に内定を得られるが劣悪な
 労働環境の“ブラック企業”に就職してしまう場合があるという。ある卒業生は、商品を売るために
 社員数人で高齢者を取り囲んで高額ローンを組ませる会社に就職し、数年で退社。何回かの
 転職の末、しっかりとした会社に就職した。悪徳商法まがいの会社はその後、破産したという。
>>2-10につづく)
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120322-00000526-san-soci
2名無しさん@12周年:2012/03/22(木) 12:28:59.03 ID:vZKgTsP10
チョーセンジンヴァグタスィネ
>>1のつづき)
 文部科学省の学校基本調査によると、昭和30年度に7・9%だった大学進学率は平成21年、
 5割を超えた。背景には、1990年代以降の規制緩和で、大学や学部の新増設が進んだことがある。
 昭和37年度に260校だった大学が、平成2年度は507校、23年度には780校と、50年間で
 3倍に増えた。

 高校からの推薦入試、書類や面接だけで合否を判定するAO入試など、いわゆる“無試験”で
 入学できるシステムも拡大。受験の選抜機能が失われ、平均以下のレベルにある学生を分厚い層
 として取り込む形で、進学率は上昇を続けているという。

 神戸国際大では先月、2、3年生を対象に、就職後の労働問題を学ぶ講座を開催。求人票や
 雇用契約書などの確認の仕方、パワハラを受けた際の対応、不利益を被ったときの団体交渉、
 異議申し立てなどをロールプレーイング形式で学んだ。

 居神教授は「仕事のスキルが身に付かず使い捨てにされるブラック企業に、根性論で
 しがみついていては若者の未来が望めない。大学が大衆化した昨今、大学の知名度に
 かかわらず、全ての学生たちが“ノンエリート”としての職業を選択してしまう可能性がある」と指摘。
 そのうえで、「大学は、学生の基礎学力アップなどの就職支援はもとより、就職後の職業人生まで
 把握しケアすることが必要だ」と話している。

 【用語解説】ブラック企業…低賃金での長時間労働やサービス残業、休日や休憩なしの勤務、
 暴言などのパワーハラスメントが当たり前で、違法性の強い劣悪な労働環境を強いる会社。
 事前の準備がいらず、1回の面接で即内定がもらえるなど“楽勝就職”できるため、学生が
 就職先として安易に選んでしまうケースもある。(以上、一部略)