「間違った情報ばかり流すなら、電波を止めてしまうぞ!政府は電波を止めることができるんだぞ。
電波が止まったら、お前らリストラどころか、給料をもらえず全員クビになるんだ」
いまどき、こんな暴言を吐く政治家がいたとは驚くほかないが、これは民主党の輿石東幹事長の発言である。
「2月23日の幹事長番記者たちとのオフレコ懇談での発言でした。
『野田政権が、税と社会保障の一体改革から社会保障の部分を切り離し、消費増税法案を先行させる見込み』
というフジ他各社の報道を問題視し、『間違った情報を流しやがって!裏を取っていない情報を流すな!』と恫喝した」(大手メディア幹部)
輿石氏は「間違った情報」と言うが、報道の元になったのは、同じ日の前原誠司・政調会長の会見。
前原氏が年金一元化など社会保障関連法案の提出を4月以降に先送りすると発言したため、前述のような報道になったのだが・・・・・・。
「民主党幹部の言うことがバラバラなんですよ。原因は党をまとめられない輿石氏の
力量不足に他ならないのですが、自分のことは棚に上げ、マスコミに八つ当たりしている」(同)
それにしても、野田政権幹部のメディアに対する高圧的な姿勢は悪質だ。輿石氏は2月1日にも、
朝日新聞の見出しが気に入らないとして、「またやったな!政治部長を呼んで抗議するからな」と吠えている。
前原氏も、産経新聞に「言うだけ番長」と揶揄されて激怒し、同紙記者を会見から排除。
与野党からの批判で撤回したが、政治家としての器量の小ささを、自ら曝け出した。
さらにポスト野田の有力候補とされる玄葉光一郎外相も、2月9日の番記者とのオフレコ懇談で、
沖縄の米軍基地再編問題に関する報道が気に入らないとして、「とくに共同通信の解説が酷い」などと、くどくどクレームをつけたという。
かつて小泉進次郎議員から「自由があるのが自民党。自由がないのが民主党」と揶揄された民主党だが、
意に添わない報道を目の敵にする姿勢は目に余る。
この人たちには報道や表現の自由という常識は通じないらしい。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31976