【原発問題】被ばく防止策、俺が広める 南相馬に「ご当地ヒーロー」

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 東日本大震災や福島第1原発事故で大きな被害を受けた福島県南相馬市に、放射能対策を広めるご当地ヒーロー「相双神旗ディネード」が誕生し、
DVDによるドラマ化が進められている。福島県浜通り地方を荒らす「悪の軍団」と戦う子どもの味方だ。
キャッチフレーズは「勝つんじゃない。生きるんだ」。被災者やボランティアが協力して撮影を進め、3月に完成する。

 放射性物質の影響で外遊びができない子どもに楽しんでもらおうと、南相馬市でボランティア活動を行っている
東京都の音楽専門学校講師松村荘次郎さん(31)らが企画。子どもらに放射性物質への
正しい対処法を伝えることを目指し、県の「地域づくり総合支援事業」から補助を受けて撮影が始まった。

 主人公はコメ農家の息子の「星ソーマ」。ソーマは相双地域の支配をたくらむ「ゴンケー」を倒すため、
相馬神社の妙見菩薩(ぼさつ)の力でディネードに変身。幼なじみの「夜ノ森サクラ」が変身する女戦士「ミネート」と共に戦いに挑む。

 劇中、2人を見守る「アダマイ博士」がうがいや手洗いなど、家庭でできる被ばく防止策をアドバイスする。

 ディネードの衣装は相馬野馬追の騎馬武者をイメージし、プロの製作会社にデザイン監修などを依頼。
キャラクター名は「(津波や放射能に)負けるんでねえど」「ごんけえ(=頭がおかしい)」という方言から採用し、地域色を出している。

 撮影や演技指導はプロのカメラマンや俳優がボランティアで行い、地元の高校生もスタッフとして参加している。
主演はいずれも南相馬市原町区の会社員、高野伸博さん(25)と鈴木亜恵美さん(23)が務める。

 高野さんは自宅が警戒区域に指定され、相馬市の仮設住宅に避難中。仕事の傍ら撮影に参加する。
「演技は初めてで分からないことだらけ。子どもが見てストレスを発散してくれれば」と話す。

 「相双神旗ディネード」は南相馬市内でロケ中で、完成は3月上旬ごろ。
幼稚園や小学校にDVDを配布するほか、ディネードらの震災復興イベント出演も検討している。

2012年02月25日土曜日
http://www.kahoku.co.jp/news/2012/02/20120225t65009.htm