【教育】 24%の大学生が「平均」理解せず 日本数学会が初の「大学生数学基本調査」 推薦入試の増加で学力低下★4
>>1の別ソース
★数学 基本理解しない大学生も
今の大学生には、小学校で学ぶ「平均」など、数学の基本を正しく理解しておらず、
論理的に説明する力も不足している学生がいることが、日本数学会が行った調査で分かりました。
日本数学会は、単なる計算力ではなく、論理的に考え、証明する数学の力を測ろうと、
さまざまな学力レベルの国公立と私立の48大学でおよそ6000人を対象に調査を行いました。
このうち小学生で学ぶ平均の問題は、「生徒100人の身長の平均が163.5センチ」という文章を読み、
正しい選択肢を選ぶもので、「平均」は生徒の身長の合計を人数で割ったものと理解しているか問いました。
正解は「生徒全員の身長を足すと、平均の値×100人で1万6350センチになる」でしたが、正答率は76%でした。
大学生の4人に1人が平均の意味を正しく理解しておらず、特に私立大学や、
数学の記述試験の経験がない学生の正答率が低くなっていました。
続く
>>2の続き
また、中学生で学ぶ整数の性質の問題は、偶数と奇数の特徴を理解し、論理的に証明できるか問いました。
問題は「偶数と奇数を足すと答えはどうなるか」で、答えは「いつも必ず奇数になる」です。
これを証明するためには、奇数が“2で割ると1余る”特徴があり、
数式を使ってどんな数字でも偶数と奇数を足すと奇数になることを説明する必要があります。
正答とほぼ正答は33%で、国立の難関大学の正答率が76%と高かった一方、
それ以外の大学では高いところでも35%で、3%の私立大学もありました。
解答の中には「思いつく偶数と奇数を足すとすべて奇数になったから」とか、
「2足す1は3。4足す1は5だから」など論理的な説明がなく理解できない答えもあり、
私立大学の学生の21%はこうした解答でした。
日本数学会では、調査を受けた大学生はいわゆる「ゆとり教育」世代で、学ぶ内容と時間が少なかったことや、
学力試験のある一般入試を経ている学生は半数にすぎないことが、数学力低下の背景にあると分析しています。
国立情報学研究所の新井紀子教授は「論理的な力を養う数学はすべての基本となり、日本の科学技術を支え、交渉力も育てます。
学校で数学や記述問題にもっと取り組んでほしい」と話しています。
続く
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●大学は補習授業で対応
文部科学省の調べによりますと、全国の国公立と私立の大学で学力不足対策として学生に補習授業を行っているのは、
9年前の平成15年には158大学でした。
その後も補習を行う大学は年々増加し、最新の調査の平成21年には274大学に達し、すべての大学の3割を超えました。
今の大学生はいわゆる「ゆとり教育」で小中学校と高校で学ぶ内容と量が減ったうえ、
入学試験で大学の勉強で必要な科目を課されなかったり、AO入試など学力試験を受けない方式で入学したりしています。
このため大学に入学するまでに身につけるべき学力が不足している学生がいて、大学の授業が成り立たないこともあり、
大学の中には高校だけでなく小中学校のレベルの算数や数学を補習で教えざるをえないところがあるのが現状です。
NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120224/t10013268351000.html