3452人の受験者が影響を受けた大学入試センター試験の地理歴史と公民の試験問題配布ミスで、
同センターが試験監督者に配ったマニュアルには2冊同時に問題を配布するよう明記されていなかったことが22日、
関係者の話で分かった。マニュアルの不備が混乱をもたらした可能性もある。
配布ミスがあったのは709試験場のうち33都道府県の81試験場。
今回から地理歴史、公民の2教科が1試験時間(130分)で行われることになったが、
問題は教科ごとに2冊のまま。2科目受験者には1教科目開始時に2冊一緒に配らなければならなかったが、
81試験場の大半は地理歴史分しか配らず、後から公民を配布。残りの試験場も最初に公民分しか配らなかったといい、
最も遅れた静岡県の県立富士高校試験場では、開始48分後に2冊目を配布した。
東北地方の国立大で試験監督をした教員は「2冊同時に配布すると
マニュアルに明記されていない上、分かりにくい」と指摘する。
マニュアルは約200ページもあり、地理歴史、公民の2科目受験者には
全員に2冊同時に配布しなければいけないのに明示されず、
「各受験者に『問題冊子等配布確認表』を参照しながら、登録した教科の問題冊子と
第1解答科目の解答用紙(緑色)を配布する」とだけ記載されていた。
これに対し、入試センターは「マニュアルの内容は明かせないが、
座席の配置や配布冊子が書かれた『問題冊子等配布確認表』を見ながら対応してもらったはず」と反論。
しかし、確認表は冊数だけで、どのタイミングで配布するか示していなかった。
ソース:時事ドットコム
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012012200145