強烈な例え話を聞いた。
「きつい言葉だが、現在の日本は核戦争後の世界と言っていい。
セシウムで広島型原爆170発分と言われるセシウムが福島第1原発から環境に放出された。
土壌、水、空気、食べ物。日本全体が核戦争の後のように汚染されている」
「もし年間20ミリシーベルトまでは避難させないことになれば、世界標準では革命が起こる」
いずれも、元ブルガリア原子力安全庁長官ゲオルギ・カスチエフ氏が先週、衆議院第二議員会館で開かれた
ストレステストに関するセミナーに出席した際の発言である。
プロフィルによるとカスチエフ氏は国立ウィーン自然資源応用生命科学大学の上席研究員。
37年にわたり原子力発電所の運転、管理規制等の技術研究に携わり、1997年から2001年まで、安全庁長官の職に就いていた。
東工大客員教授を務めたこともあり、現在は欧州の原発に課されているストレステストの評価にかかわる。
「放射線医学から言えることは、電離放射線にさらされると、量が少なくても健康被害が起こる。
欧州では、原子力施設関係で働く労働者は年間20ミリシーベルトまで、
一般の人は年に1ミリシーベルトまでの被ばくしか認められていない。
原子力施設の労働者の被ばく線量を国民全体に適用することはあったはならない」 これがカスチエフ氏の見解。
ストレステストの有効性については日本でも疑問の声が絶えないが、カスチエフ氏に言わせると、欧州のテストも“茶番”のようだ。
「対象施設の範囲が狭い」「時間が短い」「基準がない」「独立性がない」「透明性・公開性がない」
ないないづくしのストレステストで「原発が安全になるわけではない」という。
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