★英国人カップルがトラベルボランティアとして日本1周 ブログで「初めての日本」語る
「トラベルボランティア」というプロジェクトで、イギリス人の2人組が、石川・金沢
市から100日間かけて日本列島を1周した。
その距離は、東京からイギリス・ロンドンまでの直線距離およそ9,500kmを超える、1万
1,100km。
旅を終えた2人は「日本観光は今がベスト」と語った。
23日、石川・JR金沢駅に到着したイギリス人のジェイミー・ラフェッティさん(28)とケ
イティー・モリソンさん(29)。
ジェイミーさんは「たぶん、今までで一番ハードだったけど、一番素晴らしい仕事をさ
せてもらった。今では、日本のことをたくさん知ってるよ!」と語った。
彼らは、100日間で日本47都道府県をめぐり、土地ごとの伝統や食文化を体感し、それ
をインターネットで世界に配信するという任務を請け負ったイギリス人のカップル。
そんな彼らが23日、無事旅行の日程を終え、感動のゴールを迎えた。
ケイティーさんは「田舎を小さな車で案内してくれた70歳の男性もいたわ。日本では、
みんなとても親切でした。とても感動したわ」と語った。
「トラベルボランティア」と名づけられたこのプロジェクトは、金沢市内の旅行会社
「マゼラン・リゾーツ・アンド・トラスト(株)」が発案した。
きっかけは、東日本大震災による、外国人観光客の減少だった。
朽木浩志社長は「被災の影響があって、本当に仕事が全てキャンセルになって、悲愴
(ひそう)感が漂っている中で、何かやらなければいけない、何か観光の立場でできるん
じゃないかという思いだけでスタートしたのが、本当のきっかけ」と語った。
日本の現状を紹介するブログを書くことを条件に、国内の旅費は全てプロジェクト側が
負担した。
多くの応募者の中から選ばれたのがこの2人だった。
(続く)
(12/26 17:42)
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00214305.html (
>>1の続き)
ジェイミーさんは文筆業、ケイティーさんは写真家ということで、ブログを作るのは
お手のものだった。
旅行は9月中旬にスタートし、ほぼリアルタイムでブログを公開。
最初の訪問地・富山では、「いよいよ100日の任務開始。夜は、『おわら風の盆』に
誘われる。優雅な踊りは、見た目よりずっと難しそうだ」とブログにつづった。
そして、秋田では「なまはげは、サンタとは逆で、プレゼントは恐怖だけ」とつづっ
た。
また、北海道の函館では一瞬の雷をカメラに収め、写真とともに「どう? なかなかやる
でしょう?」と掲載した。
岩手県、世界遺産の地・平泉では、わんこそばを体験した。
わんこそばについては「ジェイミーは36杯のそばを食べて、記録を作ったつもりだけ
ど、わんこそばの世界では、鼻で笑われるレベルらしい」とつづっていた。
ブログでは、ジェイミーさんとケイティーさんが、初めて体験した日本が、一般の
外国人観光客の目線で語られている。
特に日本の「食文化の豊かさ」、そして「日本人の勤勉さ」と、「もてなしの心」に
心を打たれる場面が多く記されていた。
また、原発事故で揺れる福島についても、「今、わたしたちがいる福島の数値は、年間
1.4mSv(ミリシーベルト)と、アメリカよりもずっと低い」とつづっていた。
旅を終え、23日に行われた会見で、ケイティーさんは「日本旅行を迷っている人に、
『急いで!』って言いたい。今なら観光地が全部ガラガラなんです」と語った。
また、ジェイミーさんは「冗談みたいに聞こえるかもしれないけど、日本に来るなら、
今がベストです」と語った。
日本1周旅行を終えた2人が最後に向かったのは、宮城・石巻市だった。
サンタの格好をして被災者に交じり、ささやかなクリスマスパーティーを盛り上げた。
旅行会社では、今後もブログを通じて観光客の増加に努めたいとしている。
(以上)