先月、東日本大震災の「被災地中学校招(しょう)聘(へい)交流プロジェクト」として
神戸市を訪れ、神戸マラソンなどで演奏した仙台市立八軒中学校吹奏楽・合唱部。
部員たちは「ステージを通して、神戸の皆さんに支援への感謝の気持ちを伝えられた」と、
3日間の活動を笑顔で振り返った。(今泉欣也)
同部は、吹奏楽と合唱の全国大会でそれぞれ受賞歴がある強豪。
今年3月19日の全日本アンサンブルコンテストに出場予定だったが、
震災の影響で断念し、代わりに同中学校に避難する被災者を歌で励ました。
これを知った神戸市立玉津中学校(西区)の生徒らが、同年代の仲間を支援しようと
チャリティー演奏会を企画。集めた募金を八軒中に送り、手紙などで交流を深めてきた。
こうした経緯もあり、神戸マラソン実行委員会が八軒中を神戸に招待。
部員57人が11月18〜20日、マラソン開会式や震災復興支援ライブで
力強い音色を響かせたほか、玉津中吹奏楽部との交流を楽しんだ。
大会後、八軒中にはランナーから演奏への感謝のメールが寄せられたといい、
栗原優璃(ゆうり)副部長(14)は「私たちも、同じ大震災を経験した神戸の人たちに
笑顔で接していただき、たくさんの元気と勇気をもらいました」。
顧問の高田志穂教諭も「他の県とは違う温かさを感じた」と話す。
吹奏楽・合唱部は、来春にかけて仙台や東京で演奏予定があり、
佐藤光部長(14)は「復興を願う神戸の皆さんの思いも乗せて、
さらにいい演奏を多くの人に届けたい」と意気込んでいた。
(2011/12/03 14:50)
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0004658625.shtml