【話題】登山家ぼうぜん…エベレスト登頂“カラス”で断念 雪の中に埋めておいた食料を食い荒らされる

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1かなえφ ★
 世界最高峰の登山で最大の難敵は、カラスだった――。エベレスト(8848メートル)に挑んだ日本の登山家が
今月、こんな現実に直面し、頂上を前に登頂を断念した。

 数々の世界の高峰に挑んできた登山家、栗城史多(くりき・のぶかず)さん(29)=札幌市=は12日、エベレストの
7800メートル地点でぼうぜんとなった。体を高所に慣らすことも兼ね、10日ほど前に登った時に雪の中に埋めた
食料がカラスに掘り返され、食い荒らされていたからだ。

 最も痛かったのは、雪を溶かして飲み水を作るため、一緒に埋めた登山用コンロの燃料ボンベがなくなっていたことだ。

 標高8千メートル超では、酸素が平地の約3分の1しかなく、高山病予防のために大量の水分をとる必要がある。
栗城さんは泣く泣く、ベースキャンプの仲間に無線で「登頂断念」を伝えた。「天気も良かったし、ここからが正念場と
いうところだった。まさかカラスにやられるとは……」

 エベレストの8千メートル近い高所でのカラス、実は登山家の間ではよく知られている。1995年春、中国側から
登頂した日大隊は、登る途中に7200メートルのキャンプがカラスに荒らされた。隊員だった古野淳さん(50)は
「テントの布地をつついて破り、ソーセージなどが食い荒らされた」と話す。

asahi.com  2011年10月18日13時30分
http://www.asahi.com/national/update/1018/TKY201110180109.html
▽標高約5300メートルにある栗城さんのベースキャンプ周辺でみられたカラス(画像)
http://www.asahi.com/national/update/1018/images/TKY201110180152.jpg
▽栗城史多さん(画像)
http://www.asahi.com/national/update/1018/images/TKY201110180199.jpg