日光東照宮が、日光市薄井沢のゴルフ場跡地約9ヘクタールに霊園を建設する。祭神・徳川家康の
400回忌にあたる2015年の400年祭に向けた記念事業の大きな柱という。すでに用地を取得し、
計約5千基分の墓地にする計画で、神社が運営する霊園では、国内最大規模になるという。
同宮によると、来秋に第1期分約600基の販売を目指す。稲葉久雄宮司は「より多くの崇敬者を得ることで
祭事への支援や、神社の財政基盤の確立も図りたい」と話している。
計画では、神道霊園のほか宗教自由の墓地区画も設ける。約250台を収容する駐車場のほか、
先祖の霊をまつる祖霊社や儀式を行う会館などの建設も検討。1区画は約4平方メートル程度を基本とし、
今年度内にデザインや価格を設定、来春にも着工する予定だ。全体の完成には十年以上かけるとしており、
総事業費は現段階では未定だ。
霊園の隣接地では、国の特別天然記念物と特別史跡のダブル指定となっている日光杉並木の後継木と
なる苗木を育てる。このほか、同宮の本殿などに毎日捧げられる供物「神饌(しんせん)」のジャガイモなどの
野菜を隣地で無農薬で栽培する。
同宮は、400年祭に向けて記念事業を展開しており、霊園建設はその目玉事業に位置づけられている。
建設予定地は東照宮から東へ約15キロの位置。日光宇都宮道路の大沢ICからは車で10分程度の距離にある。
(服部肇)
asahi.com:日光東照宮、霊園建設へ 墓地計5千基分-マイタウン栃木
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