【信濃毎日】「デモ」「怒れる若者達」…怒りを受け止める度量や、プラスに転じる知恵を。若者の怒りと、とことん付き合う覚悟が必要

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「怒り」に関する考察は昔から盛んだったようだ。古代ローマの哲学者セネカは、怒りを
ほかの感情と比べ、おぞましく凶暴なものと断じ、抑え方を説いた
   ◆
暴君として知られるカリグラやネロが皇帝だった時代に生きた人である。最後は自殺へ追いやられた。
感情むき出しの権力者の恐ろしさを身をもって体験している。怒りの危うさを訴えたのは当然かもしれない
   ◆
怒りはマイナス面が強調されがちだけれど、プラスにも働く。チュニジアやエジプトの独裁政権を
崩壊させたのは長いこと自由を抑圧されてきた庶民の連帯、とりわけ若者の怒りだった。暴力に
頼らない体制変革の実現は世界に大きな衝撃を与えている
   ◆
こんどは経済格差に対する若者の怒りが世界を覆い始めた。8月の英国の暴動に続き、米国でも
抗議活動が拡大している。デモには世界経済の中心地、ニューヨークの「ウォール街を占拠せよ」
という物騒な名前も付いた。国際的な連帯を探る動きも出ている
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怒れる若者たちはいつの世にもいる。怒りがどんな方向へ向かっていくのか、はまだ見えない。ただ、
若者が希望を持てないような社会を急いで変えなくてはならないことだけは、はっきりしている。
怒りを受け止める度量と、プラスに転じる知恵こそが求められる。セネカが怒りの意味を考え
抜いたように、若者の怒りと、とことん付き合う覚悟が必要だ。

ソース:http://www.shinmai.co.jp/news/20111010/KT111007ETI090004000.html
2名無しさん@12周年:2011/10/10(月) 18:42:52.64 ID:bUUB1r/50
日本のフジテレビへのデモを、なぜ取り上げない?