【ジャーナリズム】「日本新聞協会賞」…前代未聞の大相撲八百長特報と、東日本大震災の津波写真で毎日新聞がダブル受賞

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 日本新聞協会は7日、11年度の新聞協会賞を発表した。優れた報道に贈られる
編集部門で、毎日新聞東京本社の「大相撲八百長問題取材班」(代表・千代崎聖史・
社会部警視庁キャップ)の「『力士が八百長メール』のスクープをはじめ大相撲
八百長問題を巡る一連の報道」(ニュース部門)と、毎日新聞東京本社写真部の
手塚耕一郎記者の「『3・11大津波襲来の瞬間』をとらえたスクープ写真」
(写真・映像部門)など6件が選ばれた。

 毎日新聞の編集部門での受賞は2年ぶり25回目で、ダブル受賞は初。計26件は
編集部門の最多受賞記録を更新した。

 大相撲八百長問題取材班は、力士による野球賭博事件で警視庁が押収した携帯電話に、
八百長をうかがわせる多数のメールが記録されていることを突き止め今年2月2日朝刊で
特報した。大相撲の八百長疑惑について日本相撲協会はこれまで一切否定してきたが、
毎日新聞の報道をきっかけに八百長の存在を認め、力士・親方ら25人が追放される
前代未聞の事態に発展した。新聞協会は授賞理由について「大相撲のあり方についての
国民的な議論につながり、国技の浄化にも貢献した」と評価した。

 手塚記者は、3月11日の東日本大震災で太平洋沿岸一帯に大津波が押し寄せ、
住宅などをのみ込む決定的な瞬間を新聞社で唯一、空撮していち早く12日朝刊で報じた。
取材ヘリの燃料が少ない中での的確な判断の撮影で、新聞協会は「通信社を通じて転電され、
海外の新聞に掲載されるなど、世界中に被害実態を知らせた歴史に残る写真報道」と評価した。
ソース:http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110908k0000m040127000c.html
大相撲八百長の問題を連日特報した毎日新聞の紙面
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沿岸の防風林を越えて押し寄せる大津波に、一気にのみ込まれる住宅地
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