・BLOGOS編集部では、「国防」について真正面から論じた「ゴーマニズム宣言SPECIAL 国防論」を
9月に上梓したばかりの小林よしのり氏に話を伺った。
―13年前に「戦争論」を出版されましたが、あの頃から比べると、ワールドカップでの盛り上がりなど、
若者におけるナショナリズムや愛国心という話もクローズアップされるようになったと思います。先生の
作品に対する読者や社会の反応は変わってきたと思いますか?
小林:昔はみんな若者は左翼だったんだけど、今は保守か、なんか”ネトウヨ”みたいな感じになっちゃって、
切り替わっちゃったかなという感覚はしますよ、「戦争論」以降。でも、今度はある意味、国家というものを
持ち出しさえすれば自分自身の自意識を底上げできる、という人間が随分増えたなと。
自衛官のような”現場”を持たなくて、プロフェッショナルでもなくて、自分の全く未熟な”個”に対して、
”国家”っていうものを出しさえすれば、人を”左翼”だとか”売国奴”とか色んな言葉で非難しつつ、自分だけは
尊大に振る舞える。そういうことのために、国歌や日の丸がだんだん利用されてきている。そういう状況に対して、
わし自身は嫌悪感を覚えることがあるので批判的になってしまう。そうすると"アンチ小林よしのり"みたいなのが
出てくる。ネットの中からは特に。知ったことかという感じだけどね。どっちみち右からも左からも、全てから
嫌われるということは前提ですから。何も誰かに気に入られたくて何かを発言しているわけじゃないので、
できるだけ人の耳障りなことを言おうと、自然とそうなっちゃう。耳障りだけど言っちゃえとなってしまう。
わしはそういうものじゃないと表現する意味はないと思っているので。
最大多数の言葉を全部代弁しちゃって、「そうだそうだ!」って言う同意をもらえるようには描いて
いないということですよね。(
>>2-10につづく)
http://news.livedoor.com/article/detail/5902626/?p=1 ※前:
http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1317715796/ (
>>1のつづき)
―最近ではフジテレビ批判や、お台場デモの問題もありましたね。
小林:ある意味大したことないからね。韓流ドラマがいっぱいあるっていったって、いや、どうせ
商売でやってるんだからとしか思わない。今不況だからなとか、広告が取れないんだろうなとか、
安いからねとか。わかっちゃってるわけじゃない。怒る気もしない。まあ見なきゃいいんじゃないとしか
思えなくなってくるんだよね。絶対見ないんもんっていうくらいの感覚にこっちはなってしまう。
よく暇あるなっていう感じになっちゃうから。なんかこう、もっと有効に怒ったほうがいいんじゃないかな
っていう気がするね。
―有効に怒る、とい言いますと?
小林:そういうネトウヨ系のヤツは、強硬なことを言っときさえすれば保守なんだ、愛国者なんだ、
と思ってるから、「原発推進だ!」とか簡単に言うけれども、だったらもう、お前たち経団連の思うままに
操られるだけだよっていうことであって。左翼と一緒になって「原発反対!」って言ったほうが、世の中
それこそすっかり変わるんじゃない?と思いますけどね。
しかも、君たち年収200万円以下の下層でしょ?っていう。それでいいわけ?と。自分が選んでるんだよ
それをって。お前らもう30、40(代)になってるだろ、ほんとはよっていう。匿名でやってるけども若くは
ねんだぞっていう。結婚もできないっていうような身分に置かれてそれで満足してるわけ?って。
全然何に対して怒ってるのか全くわからない。自分の立場に対して満足してないって、そこをちゃんと
怒れよって言いたくなるよね。
小林:長いこと君たちは階層の下におかれるんだよ、あんたたちどんどんオッサンになるよ、醜くなるよ、
っていう話でね。デモなんかに出かけられないよ醜くって、ということになるよね。(以上、抜粋)