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都下水道局では「原因は分からない。2週に1回のペースで調査を続けており、数値の推移を
注視している」(広報サービス課)。
8月下旬に採取した汚泥の調査結果は、9月9日に公表するという。
原発事故から半年近くたったいま、なぜこのような現象が起きたのか。元立正大学長で水環境科学
が専門の高村弘毅氏は「ヨウ素131はウラン235の核分裂反応で生じ、半減期が短い。それが
検出されたということは、その時期に新たに生成されたと考えるのが自然」と説明する。
福島第1原発から排出された放射性物質が、ピンポイントで降り注いだ可能性も「ゼロではない」と
しながらも、「そうした事実が東電から発表されていない以上、明確な説明はつかない」と語る。
夕刊フジの取材に対し、東京電力では「(原発敷地内の)モニタリングポストの値が排出限界値を
超えた記録はなく、新たに放射性物質を排出した事実はありません」(広報部)とコメントしている。
【ヨウ素131】
ウランの核分裂で生成され、半減期は約8日。ヨウ素133(半減期約20時間)とともに原子力発電所の事故で
もっとも注目される放射性物質。甲状腺に集まる特徴があるため、甲状腺がんなどを引き起こしやすい。
チェルノブイリ原子力発電所の爆発事故では大気中に大量に放出され、幼児に甲状腺がんなどの
機能障害を発生させた。(以上)