米国の2007−09年のリセッション(景気後退)はこれまでの想定よりも深刻だったことが、
実質国内総生産(GDP)の年次改訂で示された。それによると、景気回復は昨年を通じて勢いを失い、
今年に入って失速した。暗い状況を映した改訂データを受け、米経済成長見通しに関する懸念が強まる可能性がある。
米商務省が29日に発表した同改訂によると、07年第4四半期(10−12月)から09年第2四半期(4−6月)の
GDPは5.1%縮小した。これまでの発表は4.1%減少だった。戦後2番目に悪いGDPの縮小幅は1957−58年の3.7%。
今年第2四半期(4−6月)のGDP速報値は前期比年率1.3%増だった。ブルームバーグ・ニュースが
まとめたエコノミストの予想中央値は1.8%増。第1四半期は0.4%増に修正された。
第2四半期GDPは13兆2700億ドル(約1000兆円)と、リセッション以前の最高水準を下回っている。
09年第4四半期までのGDPはこれまでの発表から2055億ドル下方修正された。
改訂幅はアイルランド経済の規模に相当する。
【bloomberg】
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aYXv_fxYSS18