【ノルウェーテロ】「愛国主義者」自称する容疑者、移民に寛容な社会を憎悪か…移民排斥論、欧州で台頭

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2ウワサの刑事利家とマツφ ★
>>1の続き)

◇移民排斥論、欧州で台頭
欧州諸国では近年、長引く経済の低迷で社会や政治が右傾化している。背景にあるのは、移民排斥の思想だ。
移民は70年代、発展を支える「労働力」として歓迎された。だが、経済が失速すると、安い賃金で働く移民は欧州白人の
職を奪う「重荷」に変貌した。極右勢力が唱える移民排斥は失業にあえぐ市民の不満の受け皿にもなっている。

欧州連合(EU)の統計によると全加盟27カ国で08年、中東やアフリカ系など計380万人の移民を受け入れた。
この流入が加盟国の人口増につながり、労働力人口を支えた。欧州社会の発展・維持に移民は「不可欠」だ。

問題は、欧州が移民をいわば「出稼ぎ労働者」として受け入れてきたことだ。だが、移民は生活の場を欧州に移して
定住するようになった。母国から家族を呼び寄せ、独自のコミュニティーを形成するに連れて文化的、宗教的な
摩擦が顕在化。経済の悪化やイスラム過激派によるテロなどが追い打ちをかけ、キリスト教を伝統とする欧州社会と
イスラム系移民の摩擦や移民排斥論に結びついた。

反移民のうねりは「寛容」が伝統の北欧とて例外ではない。4月のフィンランド総選挙では民族主義政党が議席を
6倍に増やした。キャメロン英首相やメルケル独首相も最近、自国の多文化主義を「失敗」と言及した。

また、オランダでは6月末、動物愛護を名目に、食肉処理する家畜を事前に失神させることを義務付ける法案が、
賛成多数で下院を通過した。イスラム教やユダヤ教では、意識のある家畜を処理しなければならず、
「移民排斥につながる」と両教徒は反発している。

(一部略)