【群馬】正確な知識でリスクと向き合う 「放射能汚染地図」作製 早川・群大教授が公開授業
福島第一原発事故を受けて、行政の発表データなどを基に独自の「放射能汚染地図」を
作製した群馬大教育学部の早川由紀夫教授が二十一日、前橋市の同大で公開授業を行った。
地図では、本県でも北毛地域の一部で相対的に高い放射線量を観測していると指摘。
「科学的に未解明の点が多い放射能の危険度は自己責任で判断せざるを得ない。
正確な知識を基にリスクと向き合う必要がある」と訴えた。
放射能汚染地図は、火山学が専門の早川教授が、自らの研究手法を応用。
福島第一原発からの放射性物質の拡散の様子を、風の流れを考慮してまとめた。
福島県内に限らず、茨城県や栃木県、千葉県の一部などでも放射線量が
比較的高い地域が帯状に存在することが示されている。
本県では川場村や沼田市などを中心に放射能の“吹きだまり”のような地域があると明記。
実際に、県が二十一日に観測した川場村の空間放射線量(地上一メートル)は一時間当たり
〇・五三マイクロシーベルトで、前橋市(同〇・一二五マイクロシーベルト)の約四倍に上る。
公開授業では福島第一原発事故について「旧ソ連のチェルノブイリ原発事故と比較して、
汚染の面積は半分だが、汚染人口は二〜四倍と推定される」と警鐘を鳴らした。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20110722/CK2011072202000091.html