福島県南相馬市から東京の食肉処理場に搬入された食用の牛から国の暫定基準値を超える放射性セシウム
が検出された問題で、同じ生産者から搬入された6頭の牛の肉の一部が、東京や神奈川県など合わせて5つ
の都府県の卸売業者などの下へ流通していたことが、東京都など調査で分かりました。
東京都や厚生労働省は、保健所を管轄する各自治体に対し、小売店など最終的な販売先を調べるよう依頼して
います。この問題で、8日に東京の食肉処理場に搬入され、国の暫定基準値を上回る放射性セシウムが検出さ
れた11頭については、市場に流通させない措置が取られています。
同じ生産者からは5月と先月にも合わせて6頭が東京と栃木県の食肉処理場に搬入されていて、処理場での放射
性物質の検査を受けないまま肉が市場に流通した可能性が高いとみて、そのルートを東京都や厚生労働省が調べ
ています。東京都などが都内の複数の仲卸業者が保管する伝票などを基にこれらの牛の肉の販売先を調べたところ、
東京都をはじめ、神奈川県、大阪府、静岡県それに愛媛県の合わせて5つの都府県にある卸売業者や小売店に流通
していたことが分かりました。東京都は、これらの牛の肉が最終的にどこの飲食店や精肉店に流通しているのかに
ついて、厚生労働省の指示に基づいて5つの都府県のうち、保健所を所管する各自治体に調査を依頼しています。
▽NHKnews(7月11日 19時13分)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110711/k10014135881000.html