>>1(の続き)
ところが、菅首相の言う「一定のめど」とは、反対に回った議員たちが想定していた数カ月以内ではなく、
どうやら原発が冷温停止状態になり得る来年1月を念頭に置いているようだ。早期退陣を信じた議員たちは、うまく乗せられたのだ。
乗せた首相も首相だが、乗せられた方も乗せられた方だ。
こんな三文芝居を見せられて、これ以上、この首相、この内閣、この政党の何を信用しろというのか。
もっと言おう。この条件では菅首相が震災復興にもたつけばもたつくほど、長く地位にとどまれることになる。笑うしかない。
そもそも、菅首相には震災復興を任せられないから不信任案に賛成するという姿勢だった一部の民主党議員たちが、
菅首相が震災復興にめどをつけるまで退陣時期を待つというのも意味不明である。菅首相に任せられるのなら、
はじめから不信任案に同調する必要もなければ、菅首相がその時点で辞任する必然性もない。
民主党の分裂を回避するために反対に回った、という理屈も論外である。震災復興より党の結束維持を優先させたというのか。
不信任案採決に欠席・棄権した議員たちにも問いたい。不信任案こそは、議員としてもっとも基本的な判断を迫られる決議である。
現内閣は是か非かという結論を政治生命をかけて下さなければならない。その重大な決断を放棄した人に議員の資格があるのか。
産経新聞 2011.6.3 01:24
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110603/plc11060301300003-n1.htm http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110603/plc11060301300003-n2.htm