【産経新聞】 「菅首相が震災復興にもたつけばもたつくほど、長く地位にとどまれることになる。笑うしかない」 〜断ち切れなかった国難

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1有明省吾 ◆BAKA1DJoEI @有明省吾ρ ★

どんよりと曇った梅雨空のような決着だった。いや、これは決着とは言えない。菅直人首相の天才的な計略によって、決着が先送りされただけである。

菅内閣に対する不信任決議案が否決された。晴れ間の見えぬ厚い雲に覆われた国政の停滞は、ずっと続く。
国会は、国難の原点とも言える菅首相による悲劇の連鎖を早期に断ち切る好機を逸した。

不信任案の意味は、この国の政治を今の内閣に信頼して任せられるのかどうかを問うということに尽きる。
では、東日本大震災という国家的な危機に際して、菅首相がその地位にあってくれて本当に良かった、そう断言できる国会議員が何人いるだろう。

震災復興の途上で、首相を代えるべきではないという言い方をする議員は多い。政争をしている場合ではないという意見もよく聞かれる。
率直に言うが、的はずれな議論である。菅首相が震災対応の責任者であったこの2カ月半あまりの期間、政府の被災地復旧対策、
東京電力福島第1原子力発電所事故への対応は惨憺(さんたん)たるものだったことは、多くの人々が認めざるを得ないだろう。

遅々として進まぬがれきの処理、仮設住宅の建設−。政権は一体、何をしてきたのか。これまでの菅首相の震災対応は成功しているから、
これからも菅首相のまま震災復興を進めてほしいと思う議員がいるなら、堂々と名乗り出てほしい。少なくとも産経新聞が取材した議員の中には、
そう明言した人物はいなかった。にもかかわらず、菅首相の当面の続投を許した不信任案否決という結論は、国民に対する欺瞞(ぎまん)というしかない。

不信任案採決直前に開かれた民主党の代議士会で、菅首相は震災と原発事故対策に一定のめどがついた段階で退陣する意向を表明した。
これをもって、当日朝まで不信任案賛成に傾いていた多くの民主党議員が雪崩をうって反対に転じた。まったくの茶番劇である。(>>2-3へ続く)

内閣不信任決議案を採決する衆院本会議に臨む菅首相=2日午後
http://sankei.jp.msn.com/images/news/110603/plc11060301300003-p2.jpg

産経新聞 2011.6.3 01:24
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110603/plc11060301300003-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110603/plc11060301300003-n2.htm