・菅直人首相は2日、自民、公明、たちあがれ日本の野党3党が共同提出した
内閣不信任決議案の採決が同日午後の衆院本会議で行われるのを前に、
大量造反で党分裂の事態を回避するため自発的辞任を表明する考えを示唆した。
国民新党の亀井静香代表は同日午前、首相と官邸で会談し、「断腸の思いだが
退陣してほしい。東日本大震災、東京電力福島第1原発事故対応が済んだら
辞任してほしい」と説得。これに対し、首相は「考えておく」と応じた。昼の民主党
代議士会で期限付きの退陣を表明する可能性がある。
不信任案は野党以外から82人以上の同調者が出れば可決する。民主党の小沢一郎
元代表、鳩山由紀夫前首相が賛成を表明するなど、大量造反で可決の公算が
大きくなったため、同党執行部では、代議士会で首相が平成23年度第2次補正予算案
成立など期限を区切って辞任を意向を表明することで打開を図る動きが浮上してきた。
不信任案採決で同党から大量造反が出れば政権党が分裂する異常事態を招くため、
首相や岡田克也幹事長は「造反予備軍」の切り崩し工作に全力を挙げた。
民主党執行部は造反組に対し、「首相は代議士会で、期限を区切って辞めると表明する」
と伝え、造反を思いとどまるよう説得を続けた。政府関係者は「第2次補正予算案の成立後に
なるだろう」との見方を示した。これに関連し、小沢氏に近い松木謙公衆院議員は2日の
フジテレビ番組で「首相が今辞めるかは分からないが、代議士会で(辞任を)言うという
話がある」と語った。
鳩山氏は2日午前、「(東日本大震災の)被災者に迷惑をかけた遅れを取り戻さなければ
いけない。そのためには党を超えた協力を作っていく」と語り、重ねて不信任案に賛成する
意向を表明。自身の離党の可能性に関しては「むしろ民主党を立て直さなければいけない。
こんな民主党にしたつもりはなかった」と述べた。都内の私邸前で記者団に答えた。
これに対し、民主党の安住淳国対委員長は2日午前、民主党議員の造反者の処分について
「誰であっても、何人であっても除名になる」と述べた。(一部略)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110602-00000530-san-pol