東京電力は2011年5月27日、福島第1原子力発電所の事故直後の放射線測定データを一部公開
していなかったことを明らかにした。前日の26日には福島第1原発1号機への海水注入の中断を
めぐる問題で、東京電力が実際は「注入を継続していた」とこれまでの発表を覆したばかり。
枝野長官は27日午後の会見で、「私自身、国民に対しては大変申し訳なく、一方で東京電力に
対しては大変怒っている」述べ、ニコニコ動画記者からの”東電でまだ公表されていない情報が
あるのでは”との質問に対しては「こういったことが次々と出てきている状況の中では、これで
全てであるという前提で対応することはとてもできない」と語気を強め、不快感をあらわにした。
東京電力が公表していないデータはあるのか。これまで幾度となく東京電力の説明に出てきた
「本店と福島原発の吉田昌郎所長とをつなぐ『TV会議』の存在」がある。もしこのTV会議の
録画映像が残されていれば、記憶やメモという不確実な主観的情報にとって変わる有力な客観
情報になり、これまで伝聞としてしか示されてこなかった事故への対応の実態が一気に明らかに
なる可能性がある。
この「TV会議の収録映像」の存在の有無について、2011年5月27日夕に行われたに政府・東京
電力統合対策室の合同記者会見で、コニコ動画の記者(七尾功)が質問。東京電力の松本純一
原子力・立地本部長代理は「ちょっと確認させてください」との繰り返しに終始、回答は28日
以降に持ち越しとなった。
(
>>2-10につづく)
▼ガジェット通信 [2011.05.28 01:45:40]
http://getnews.jp/archives/118968 (
>>1のつづき)
質疑応答は以下のとおり。
七尾記者: 昨日の海水注水継続の件があって、本日になって未公表データがあるとなったが未公表の
データはもう(これ以上)ないと考えていいのか。
松本本部長代理: そちらに関してはもう一度再確認をした上で明日回答させていただければと思う。
七尾記者: 吉田所長とのTV会議は現在も使われているか。
松本本部長代理: 福島第1、第2、柏崎、本店の緊急対策本部、それから福島のオフサイトセンター、
Jビレッジはつながっている。
七尾記者: 収録、録画設備はあるか。事故発生からこれまでのTV会議は録画しているか。
松本本部長代理: 録画はあると思うが、してないと思う。
七尾記者: え?
松本本部長代理: 録画機能はあると思うが(録画は)してないと思う。
七尾記者: 今までしてないのはなぜか。
松本本部長代理: 会議が目的なので、録画というところは使ってないと思う。ちょっと確認させてください。
(
>>3-10につづく)
(
>>4のつづき)
七尾記者: これは緊急事態で、昨日の海水注入継続の件にしても(その根拠となるものは)単なるヒア
リングによるものであって、いろんな証拠がないのが今、問題になっていて・・・なぜTV会議の映像がないのか。
ちょっと理解できない。一切録画してないのか、事故発生当時から。
松本本部長代理: ちょっと確認させてください。
(おわり)