猛烈な台風2号が北上し、東日本大震災の被災地では29日から
30日にかけて大雨の恐れが高まっている。福島第1原発では
放射性物質の広がりを防ぐため、汚染されたがれきの除去や
飛散防止剤の散布など対策が進むが、水素爆発などで壊れた
原子炉建屋はむき出しのままだ。
東京電力は約1カ月前から、放射性物質で汚染されたほこりを固めて、
風で飛ばされたり、雨で海に流出したりするのを防ぐ飛散防止剤を
1〜4号機の原子炉建屋周辺の敷地で散布している。
27日からは放水車やコンクリートポンプ車を使い、建屋本体への
散布も可能となったが、29日の時点では作業はまだ道半ばだ。
一方、建屋そのものにカバーをかける作業は6月中旬の開始予定。
「最大限やっているが、建屋のカバーまでは出来上がっていない。
風や雨に対する具体的な対策はなく、申し訳ない」と東電の担当者。
細野豪志首相補佐官は27日の会見で「万全とは言えない」と認めながらも
「さらに放射性物質が飛ばないように、台風を明確に意識した対策は
最大限やっている」と言い繕った。
ソース:
http://www.47news.jp/CN/201105/CN2011052801000068.html