県は28日、東京電力福島第1原発の事故を受けて実施している農産物のサンプル調査の結果、
村上市産のツボミナ1点から放射性ヨウ素1キログラム当たり6・6ベクレルを検出したと発表した。
県内産から放射性物質が検出されたのは初めて。国の暫定基準値(放射性ヨウ素は同2千ベクレル)を
大きく下回っており、県は「(回収など)特別な対応は考えていない」としている。
県によると、ツボミナは同市の農家が26日までに計20袋(6キロ)出荷し、県が27日に
小売店でサンプルを取った。店頭には残っておらず、すべて消費されたとみられる。
県は厚生労働省に報告した食品の検査計画に基づき、県内に流通している農産物から
県内産4点、県外産4点の計8点を毎日調べている。27日の調査では、ツボミナのほかに調べた
同市のキャベツ、新潟市のホウレンソウとコマツナ、県外産から放射性物質は検出されなかった。
県は県内産から放射性物質が初検出されたことを受け、28日の発表分から産地の市町村名を公表した。
県生活衛生課は「国からの要請もあり、産地を出した方が消費者に安心してもらえると判断した」とした。
また、本県がサンプルを市場から取っているのに対し、山形や長野など隣県では畑から
直接採取している。同課は「大気中の放射線の推移を見ながら、必要があれば対応を検討する」とし、
当面は現行の調査を継続する考えを示した。
一方、28日に採取した県内8カ所の水道水、1カ所の河川から放射性物質は検出されなかった。
文部科学省の委託で、27日に市で採取した水道水から放射性物質は検出されなかった。
ソース:
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/pref/22422.html