海洋研究開発機構(JAMSTEC)は28日、東日本大震災の震源域で、日本列島が
乗った北米プレート(岩板)が太平洋側に約50メートル移動して、約7メートル隆起したことが
分かったと発表した。深海調査研究船「かいれい」による海底地形調査結果の速報値。
今後さらに詳細な解析を行い、地下構造の変化を解明していく。
かいれいによる海底地形調査は3月15〜31日に、宮城県沖の震央周辺で実施。音波の
反射などによって海底の地形・構造を調べ、平成11年に同じ場所で行った調査のデータと比較した。
その結果、震央近くから日本海溝に達する領域で、北米プレートに大規模な地形変化が
起きていたことが判明した。震源域の海底ではこれまで、海上保安庁や東北大学の調査により
24〜31メートルの水平変動が報告されていたが、今回の変動量50メートルは最大となる。
このほか、海溝付近の水深約7600メートルの海底に、幅約1500メートルにおよぶ高さ
約50メートルの盛り上がりがあることも分かった。JAMSTECでは、陸側の斜面で海底地滑りが
起きたためではないかとみている。
ソース:
http://sankei.jp.msn.com/science/news/110428/scn11042821520001-n1.htm