「第1原発行きのバスが出まーす」。
拡声器を通した声がロビーに響く。防護服を着て乗り込む人。すぐ脇の廊下で横になって仮眠する人。
壁に張られた予定表や線量に関する注意書き。東京電力福島第1原発事故の対応拠点として、
作業員と自衛隊員でごった返す「Jヴィレッジ」(福島県広野町など)を共同通信が取材した。
第1原発から20キロ圏が警戒区域に設定される直前の20日朝、いわき市からJヴィレッジに向かう国道6号は
作業着姿の男性たちを乗せたバスやワゴン車で混雑していた。20キロ地点に設けられた警察の検問を通り、
Jヴィレッジに入る。
玄関先には、防護服やヘルメット、手袋などが入った段ボール箱がうずたかく積まれていた。1階ロビーに
足を踏み入れると、人、人、人。ぶつからないように気を使う。ロビー、廊下には防護服を着たまま疲れて
倒れ込んでいる作業員も。こんなに雑然とした中でも、寝息を立てていた。
壁を見ると、第1原発敷地内の放射線量に関する最新情報が。「落下ガレキ 雰囲気20 表面40」
「ゾウ周辺 20〜30」。単位はいずれもミリシーベルト。原子炉建屋の周辺、取水口付近…いずれも高い線量だ。
2以降に続く
ソース
中国新聞(共同通信取材)
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201104220143.html 【画像】作業員でごった返すホテル棟
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp20110422014301.jpg