【愛知】1度も就職せず・使わず蓄財、1億5千万円寄付

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1帰社倶楽部φ ★
2年前に71歳で病死した愛知県岡崎市戸崎町、岩瀬壮八郎さんの遺産約1億5000万円が、
同市内の県立心身障害児療育センター「第二青い鳥学園」と、児童養護施設などを運営する
社会福祉法人「米山寮」に等しく分けて寄付されることになり、19日、その目録が贈られた。

子どものころから病弱で、身寄りがなかった岩瀬さんが、遺産の使い道を熟慮したうえで
遺言に残した「恵まれない子どもたちのために役立てて、社会のお役に立てたい」という言葉を、
遺言執行者の同町、行政書士石原且也さん(68)が実行した。

岩瀬さんの遺言や石原さんの話によると、岩瀬さんは旧額田郡常盤村(現・岡崎市米河内町)で
生まれ、1歳の時に父が戦死。母1人、子1人で育てられたが、15歳の時に風邪で服用した
薬の副作用で身体虚弱となり、1度も就職もせず、結婚もしなかった。
このため、1人でも暮らせるよう株式を勉強し、蓄えができるようになったが、母が6年前に
亡くなり、身寄りが無くなったことから遺産の使い道を真剣に考えるようになり、石原さんと
相談して2施設へ贈ることを決めたという。

石原さんは、「株を勉強するために家には何百冊もの本があった。どんなにもうかっても、
ぜいたくや遊興に使わずにつつましく暮らしていた」と話す。

(2011年4月20日11時48分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110420-OYT1T00218.htm