民主党の長島一由衆院議員(神奈川4区)が震災後の公務の合間、趣味のボートを海に浮かべるため、
ミニバイクで牽引(けんいん)した問題で、神奈川県警が道路交通法の施行細則違反の疑いで捜査している
ことが15日、捜査関係者の話で分かった。ボートを運ぶトレーラーを、脆弱(ぜいじゃく)なロープ状の
もので牽引したことが同細則に抵触する恐れがあり、近く処分の可否を判断する。
関係者や地元住民によると、長島氏は4月2日と4日、同県逗子市の自宅から葉山町の海岸までの
約600メートルを、排気量50cc以下のミニバイクを使って、船外機付きの2人乗りボートを牽引した。
県公安委員会が定める道交法施行細則では、牽引するための装置のない車両での牽引や、交通量の多い道路
での牽引を禁じている。違反者には2万円以下の罰金か、反則金3千円(違反点数1点)が科される。
住民らが撮影した写真や証言によると、長島氏は牽引装置のないミニバイクの後部にロープ状のもので
ボートトレーラーをくくりつけて牽引。これが同細則に抵触する恐れがある。また、長島氏が牽引した道路は
路線バスの走る県道で、普段は交通量も多いことから、牽引時の混雑状況などを慎重に調べている。
長島氏は牽引について、産経新聞の取材に「ミニバイクでリヤカーを牽引することは認められている」
「(同細則に)抵触はしていない」などと回答。自らのブログにも同様の記載をした。こうした国会議員と
しての発言が、専用装置のない車両での牽引の横行を招く恐れがあるほか、ボートトレーラーの製造メーカー
からもクレームが出ていたことから、事態の収拾に向け捜査に乗り出したとみられる。
長島氏は震災で党の福島県対策室の副責任者を務めているが、海岸で修理のためのボートいじりをしている
のを住民に見つかり、「緊急時になぜ」などと批判を浴びていた。
▽産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110416/crm11041602000001-n1.htm