【大震災】がれきの中にプレハブ 仮設抽選外れ、自力で自宅跡に [4/15]

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1おばさんと呼ばれた日φ ★
がれきの中に、プレハブの住宅がポツンと立っている。津波が川を逆流し、65戸あった
民家が1軒を残して全壊、流失した岩手県陸前高田市気仙町の荒町集落。
宮大工の熊谷立郎(たつろう)さん(78)が、流された自宅の基礎の上に建てた。

完成した13日、妻の和子さん(73)、次男で水道工の紀男さん(45)、おいの優人さん(22)と
車座になってカップ麺の夕飯を食べた。「やっと落ち着いたな」。そう話す熊谷さんに、紀男さんは
「寝るとこも決まったし、出稼ぎにでもでるかな」とつぶやいた。

地震後は避難所にいたが、「やっぱり荒町に戻りたい」と、自宅跡でテント暮らしをしながら、
がれきの撤去を続けた。市の復興計画のめどは立たず、仮設住宅の抽選にも外れ、自分で
プレハブを建てることにした。

水や食べ物は支援物資でまかなう。夜は支援者から送られた懐中電灯などを使って過ごす。
近くには数日前、仮設トイレも置かれた。熊谷さんは「ここは海も山も川もあるいい町なんだ。
誰かがここにいないと、みんなが戻って来られない」と言うが、市の計画次第ではプレハブを
出る準備もあるという。

陸前高田市は「津波やがれき撤去で危険があるので、復興計画ができるまでは被災地域での
建設は自粛をお願いするしかない」(須賀佐重喜・建設部長)と複雑な思いだ。
現時点で、岩手県は同市で建築基準法に基づく建築制限をかけておらず、直ちに違法とは言えないという。

被災地では、宮城県が気仙沼市など5市町で同法に基づく建築制限をかけることを表明。
同県石巻市も独自に規制をかけている。

画像
http://www.asahi.com/national/update/0414/images/TKY201104140435.jpg

ソース
http://www.asahi.com/national/update/0414/TKY201104140404.html