【地震発生物理学】 日本列島が『地震の活動期』に入っている。」今後数年間、東日本のみならず、東南海・南海地震の西日本も活動期in 

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列島が「地震の活動期」に入っている。7日深夜に起きたマグニチュード(M)7・1の強い余震は、専門家のこんな警告を実感させた。

 東日本大震災の余震の中で規模が大きく、宮城県で観測された6強という震度は最大である。
 本震がM9・0の超巨大地震だったため、余震も規模が大きく回数は非常に多い。被災地の復興や原子力発電所の作業では、
さらに大きな余震が発生することも視野に入れておかねばならない。

 震源域から離れた地域でも、地震活動が活発化している。大震災翌日には新潟県中越地方と長野県北部で直下型の強い地震があり、
3月15日には静岡県東部でM6・4の地震が発生した。

 巨大地震によって地殻にかかる力が変化し、広い範囲で地震が起きやすくなっているのだ。巨大地震に誘発された地震は「広義の余震」
と呼ばれる。

 平成7年の阪神大震災以来、死者・行方不明者が出た地震は今回の余震を含めて計12件となった。地域は北海道から福岡県までと
列島をほぼ覆っている。

 首都圏を含む東日本の広い範囲で今後数年間、地震が起きやすいだけでなく、次の東南海、南海地震に向けて西日本も含めて活動期
に入ったとみられるのだ。

 被災地以外の人も、復興を支援しながら、自分の家庭や地域の防災を常に意識することが大切だ。特に都市部が大地震に襲われた場合
、密集住宅の倒壊や火災被害、高層ビルの機能マヒなど課題は多い。ライフラインの弱脆(ぜいじゃく)さも問題で、政府はきちんとした
防災指針を作り上げる必要がある。

 7日の余震では、東北電力・東通(ひがしどおり)原発(青森県東通村)や女川原発(宮城県女川町)で一時的に外部電源が失われた。
しかし、非常用のディーゼル発電機が自動的に起動するなどして、事故には至らなかった。

 福島第1原発のような事故は、二度と繰り返してはならない。大震災後に経済産業相が指示した電源車の配備などの津波対策を、
早急に完了させる必要がある。緊急時には事故の有無にかかわらず、国民に向けたわかりやすく適切な情報発信も求められる。

 大震災から1カ月近くになるが、巨大地震の再来を念頭に、こうした備えを日常的に積み重ねることが重要である。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110409/dst11040902300001-n1.htm