福島第1原発1〜3号機のタービン建屋地下で高い放射線量を出す汚染水が見つかった
問題で、東京電力が当面の排水先として予定していた復水器が、2、3号機ではほぼ満水
になっており、現状では排水できないことが28日、わかった。【酒造唯】
東電は、まず復水器にたまった水を別の場所へ移送し、その後に汚染水を復水器へ
排水することを検討している。しかし、復水器内の水を移送するための仮設ポンプを
新たに設置しなければならず、汚染水のために滞っている電源復旧作業はさらに
遅れる見通しになった。
復水器は、タービンを回した蒸気を海水で冷却して水に戻す巨大な装置。1号機が
1600トン、2、3号機は3000トンの蒸気から戻った水を貯蔵できる。
1号機は復水器の容量に余裕があったため、25日から汚染水の排水作業を開始し、
27日には1台だった排水用ポンプを3台に増強して作業を進めている。2、3号機の
復水器が満水になっている理由について東電は「原子炉が急激に停止し、復水器の
水を排出するためのポンプの電源も止まったため」と説明している。新たな排出先
としては、淡水をためている復水貯蔵タンク(二千数百トン)などを検討している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110328-00000033-mai-soci