【放射線科学】乳児の指標100ベクレルとは?

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 各地の水道水から乳児向けの飲用基準を超える放射性ヨウ素が検出されている。疑問点をまとめた。

 Q 指標値は何を根拠に決めた?
 A 乳児の水1キロ・グラムあたりの放射性ヨウ素の指標値は100ベクレル。乳児以外は300ベクレル。
人工乳を使うと水の摂取が多くなることなどから、厚生労働省が別の指標を作った。いずれも1年間水を普通に飲んだ時に、健康に影響が出ない値を計算した。

 Q 乳児とは何歳まで?
 A 厚労省は、年齢に関係なく、主に乳児用粉ミルクを飲む年代の子どもを規制の対象にしている。

 Q 乳児以外の子どもは大丈夫なの?
 A 水1キロ・グラムあたり放射性ヨウ素300ベクレルという値は、大人と乳児以外の子どもの両方について健康への影響を計算してあり、問題ない。

 Q 授乳中の母親はどうしたら良いか。
 A 母乳に含まれる放射性ヨウ素は、母親が飲んだ水に含まれる量より少なく、乳児への影響は約3分の1に減る。
厚労省では、授乳中でも大人の指標以下の水なら問題ないとしている。

 Q 妊婦は大丈夫か?
 A 大人の指標値ぎりぎりの水道水を妊娠期間中、毎日1リットル飲んでも、被曝量は胎児に影響が出る量の数十分の一で問題ない。
妊娠中は脱水症状に注意が必要だ。我慢せずに水分をとりたい。

 Q 水道水の保存はきく?
 A 指標値を超えたのは、雨の影響もある。低い値が続いた時に、くみ置きしておくと良い。ただ、雑菌が繁殖しやすくなるので、
何日もの保管は勧められない。

 Q 浄水器や煮沸は効果があるの?
 A 浄水場では活性炭で放射性物質を減らしているが、家庭用浄水器でも減らせるという確実な証拠はない。
煮沸についてはかえって放射性物質の濃度が上がるのでよくないという専門家もいる。

(2011年3月24日22時36分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110324-OYT1T00983.htm