14日から続く東京電力管内の計画停電で、停電を実施した延べ世帯数に最大2倍もの
「グループ間格差」が生じていることが分かった。同じグループ内でも、
停電ゼロ地域とそうでないエリアが存在することも判明。
計画停電は今夏だけでなく、冬まで継続される見込みとあって、
電力需要のピークを迎える朝夕に毎日停電となるグループの住民のフラストレーションは爆発寸前だ。
「うちの市は3と4(グループ)だけど、3は停電率100%、4は50%と聞いている。
3の対象地域のほうが世帯数が多く、狙われているとしか思えない。
3が一番被害を受けているんじゃないか」
「第5グループは唯一の5日連続停電かつ1日2回停電のグループだから
圧倒的に“負け組”。第1と第5は本当に“死のグループ”だ」
22日早朝、都心に向かう通勤電車内でかわされていたサラリーマン同士の会話だ。真偽はともかく、
いま、停電対象となった首都圏住民の間で、こうした格差に対する疑心暗鬼が広がっている。
18日までの計画停電では、停電世帯が最も多かったのは「第1グループ」の延べ1207万世帯。
最少は「第4グループ」の延べ503万世帯で、約2・4倍の格差が生じている。
各グループの世帯数は200万−300万世帯にならされており、平等に“輪番”される本来の趣旨からは逸脱している。
こうしたグループ間格差以外にも、そもそも東京23区の大部分が計画停電対象から除外されていることへの不満も多い。
もともと、東電が発表した14日のリストには13の区が抽出されていたが、21日時点では荒川、足立の2区のみ。
同じグループ内での格差も激しく、最も停電世帯が多い第1グループでも、菅直人首相のお膝元、
東京都武蔵野市や府中市では、一度も停電となっていない地域が多い。
こうした現状に、同グループの一部住民からは、「なんで23区の連中のために周りが我慢しなきゃいけないのか。
不公平を押し付けられる筋合いはない」「節電やめた! ジャンジャンバリバリ電気無駄遣いして、
すべての都民を道連れにしてやる!」といった不満の声が噴出している。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110322/dms1103221632020-n1.htm