【研究】アリの脳に寄生し、ゾンビと化す恐怖の昆虫寄生菌が発見される―ブラジル

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1月曜の朝φ ★
 アリの頭部から柄を生やす新種の昆虫寄生菌(学名:Ophiocordyceps
camponoti-balzani)。ブラジルの熱帯雨林で発見された。元々はタイワンアリタケ
(学名:Ophiocordyceps unilateralis)と同種と考えられていたが、実際には4つの
異なる種に分類できることがわかった。専門家によると、これらの菌類はアリに
寄生しその意思を操るという。

 感染したアリは脳を支配され、いわばゾンビと化す。菌類の成長と胞子の拡散に
適した場所まで移動し、そこで絶命する。

 調査チームを率いるアメリカ、ペンシルバニア州立大学の昆虫学者デイビッド・
ヒューズ氏によると、4種の菌類はいずれもブラジルの大西洋沿岸地域に広がる
熱帯雨林に生息する。しかし、その環境は気候変動や森林破壊の影響で急速に
変化しているという。

 ヒューズ氏らは、菌類がアリの体外へ成長する様子がそれぞれ異なる点に着目
し、新種を発見するに至った。「寄生に最も適したアリの種類も別々なのではないか」
と同氏は推測している。

「未確認の昆虫寄生菌が何千種も世界中の熱帯雨林に潜んでいるに違いない。
生息環境が危機的状況にある今、未確認種の採取に全力を挙げる必要があるだろう」。
今回の研究結果は、「PLoS ONE」誌に3月2日付けで掲載されている。

http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2011030401&expand#title

http://www.nationalgeographic.co.jp/news/bigphotos/images/zombie-fungus-infects-insects-mind-control-ant-infected_32848_big.jpg