【NZ地震】れんが造りに被害集中 がれきの下から「さよなら」 警官にカメラ向けると「お前、逮捕されたいのか」

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1道民φ ★

れんが造りに被害集中 がれきの下から「さよなら」(1/2ページ)

  【クライストチャーチ=五十嵐大介】被災地は、まだら状に被害が広がっていた。
  多くのビルには損傷がないが、すぐ隣で半壊、全壊した建物が惨状をさらしている。
  道路はところどころ陥没し、液状化のためか砂泥が噴き出した場所もある。
  現地時間23日午後2時(日本時間同日午前10時)すぎ、記者がクライストチャーチ市内に入った。

  赤いれんが造りの建物に被害が特に目立つ。教会の壁に大きな穴が開き、れんがが崩れているのが見えた。
  損傷のない建物と建物の間にところどころ、がれきの山があり、重機が復旧作業をしていた。
  取材中も余震らしき2秒ほどの揺れを感じた。

  信号はすべて消え、機能していない。日本人留学生らがいたキングスエデュケーションの入ったビル周辺部を含め、
  市の中心部は救助の関係者以外は入れないように封鎖され、制服姿の兵士や警察官が交通整理と検問に当たっている。
  街は人通りが少なく、車が路上に多数放置されている。半袖では肌寒い気温で、曇り空から時折、雨が降る。

  最もにぎやかだったとみられる繁華街では、交差点の周りの2、3階建ての商店が、爆撃を受けたように粉々になっていた。
  がれきの下からバスが見え、焦げたような臭いが漂う。

  カメラを向けると、ぴりぴりした様子の警察官に「まだ人が下にいるかもしれない」「お前、逮捕されたいのか」などと制止された。

  道路はあちこちに穴が開き、砂で埋めるなどの応急処置がされていた。砂泥が路面に噴き出している場所もあり、半ば埋まった車もある。
  タクシーの運転手によると、地震発生時は強い揺れが来て、立っていられなかった。「車も揺れていて、みな外に出てパニック状態になっていた」と話していた。
     ◇
  現地の日本人によると、テレビでは、電気は市内の半分の世帯で復旧したが、80%の世帯は断水していると報じている。

朝日新聞 2011年2月23日15時3分
http://www.asahi.com/national/update/0223/TKY201102230172.html