民主党は6日の愛知県知事選、名古屋市長選でともに敗北、菅直人首相にとって大きな痛手となった。
4月の統一地方選に向け、首相や岡田克也幹事長の責任を問う声が上がっており、
首相の求心力が一段と低下するのは必至。
2011年度予算案と関連法案を成立させる展望も開けておらず、政権運営は険しさを増している。
両選挙とも、県民税、市民税の大幅減税を掲げた候補が民主、自民両党など既成政党の推薦候補を大差で破った。
民主党幹部は「愛知特有の事情でこういう選挙になった。国政とはリンクしない」と、
首相の責任論には直結しないとの認識を強調した。
ただ、愛知県は、2009年夏の衆院選で15小選挙区全てを同党が制した「民主王国」だけに、
敗戦の衝撃は大きい。小沢一郎元代表に近い議員は「結果責任と説明責任は厳しく問われる」と指摘。
党内では「このままで統一地方選を迎えられるのか」(若手)との危機感も広がっている。
民主党は、菅首相の下で大敗した昨年夏の参院選以降、主要な地方選挙で敗北が続いている。
「負の連鎖」を断つため、岡田氏は党所属全国会議員に一度は愛知県入りするよう指示。
岡田氏自身も1月20日の知事選告示以降、4度にわたって愛知入りするなど総力戦を展開したが、及ばなかった。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011020600172