大相撲の八百長問題が愛媛県内の企業にも影響を与えている。「伯方の塩」で知られ、清めの塩を東京・
国技館で行われる3場所に供給する伯方塩業(松山市萱町4丁目)は、今後も塩の供給を続けるべきかどうか
困惑、日本相撲協会の対応を見守っている。
同社は、他社との競合などもあって一時は途切れたこともあったが、20年以上前から、塩を供給している。
1場所あたりの供給量は約600キロ。懸賞も場所中、1日に2本出していた。野球賭博問題が発覚した後も
相撲界を支えたいと、塩の供給と懸賞金を続けてきた。
だが、今回の八百長問題について、近藤博明代表取締役(72)は、「野球賭博と違い、取組に期待を寄せる
相撲ファンの思いを踏みにじったことが残念でならない。根本的にその風土を見直して、一から再出発して
欲しい」と話す。
同社が供給してきた塩は、清めの塩として使われるもの。近藤取締役は、「清めの塩はただまけばいいもの
ではない。古くは力士がけがをしたときに化膿(かのう)をとめる役割があるとして土俵にまかれていた。
(八百長をした力士にも)場所を清めるつもりでまいて欲しかった」と話した。
塩の供給や懸賞金を続けるかどうかについて、同社では、調査の結果を見守って継続するかを慎重に判断
したいとしている。
asahi.com 2011年2月5日23時18分
http://www.asahi.com/national/update/0205/OSK201102050076.html ▽伯方塩業松山本社に並ぶ「伯方の塩」
http://www.asahi.com/national/update/0205/OSK201102050076.html