渡来するツルに続き、養鶏農場でも高病原性鳥インフルエンザの感染が
確認された鹿児島県出水市。九州新幹線の全線開業を3月12日に控え、
新たな観光資源として開発した「ご当地グルメ」に水を差されかねないと
不安を募らせている。地元産の鶏肉と卵を使うため、出荷制限が長引けば
販売を延期せざるを得ないためだ。
新グルメ「いずみ親子ステーキごはん」は、生でも食べられる鶏肉を
鉄板で自分好みに焼き、生卵を自分で割って卵がけご飯にする料理。
日本でも有数の鶏肉、鶏卵生産地であることを前面に出した。販売開始は
2月下旬の予定だ。
養鶏農場で鳥インフル感染が確認されたのを受け、県は今月26日、
農場から半径10キロ圏内を肉と卵の移動制限区域に指定。新たな
感染例が出なければ2月17日に解除されるが、新グルメ発表イベントを
目前に控え、開発に携わった出水市観光課の春田和彦係長は
「2例目、3例目が出れば、2月下旬にはご当地グルメが出せない」と
危惧する。
出水市は新幹線開業日に、この商品を含む県内11グルメのコンテストを
開催し、観光客などに広くPRしたい考え。春田係長は「風評被害が怖い」
と顔を曇らせつつ、早期の終息を願っていた。
*+*+ jiji.com 2011/01/29[15:39:07] +*+*
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011012900218