【岐阜】 手すり不備で妊婦転落、出産女児死亡…建築士を書類送検へ
◆県警と加茂署、業過致死傷容疑を適用
美濃加茂市大手町のアパートで2007(平成19)年4月、2階のベランダの手すりが外れ、妊娠中の女性(37)が
転落して重傷を負った上、緊急出産した女児が死亡した事故で、外れた手すりはベランダ用ではなく窓用だったこと
が10日、関係者への取材で分かった。窓用の手すりは、ベランダ用より強度が低いという。
県警捜査1課と加茂署は、手すりの設置方法に問題があったとして、業務上過失致死傷の疑いで、アパート設計を
手掛けた男性建築士を近く書類送検する方針。
関係者によると、女性は高さ約1.2メートル、幅約2.5メートルのアルミ製の手すりに干してあった布団をたたこうと
した際、手すりが外れて約4メートル下のアスファルトに転落。女性は骨盤骨折などの重傷を負った。帝王切開で出産
した女児は転落の衝撃のため、脳内出血で翌日に死亡した。
アパートは鉄骨2階建てで、計6部屋の共同住宅として1986年に建設。ベランダに窓用の手すりを設置していたほか
問題の手すりはほかの手すりに比べて外れやすい構造になっていた。
一方、アパート建設を手掛けた建築会社は廃業しており、代表者の社長もすでに死亡。県警は、建築士以外は刑事
責任が問えないと判断したとみられる。
2011年01月11日09:36
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20110111/201101110936_12642.shtml