【国際】中国軍、他国が実効支配する離島に上陸し、奪取する作戦計画…尖閣問題で強硬姿勢につながる可能性も

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1月曜の朝φ ★
 【北京=峯村健司】中国軍が、東南アジア諸国連合(ASEAN)の国々と領有権をめぐって
対立する南シナ海で、他国が実効支配する離島に上陸し、奪取する作戦計画を内部で立て
ていることがわかった。管轄する広州軍区関係者が明らかにした。現時点で実行に移す
可能性は低いが、策定には、圧倒的な軍事力を誇示することで外交交渉を優位に運ぶ狙い
があるとみられる。

 作戦計画は空爆による防衛力の排除と最新鋭の大型揚陸艦を使った上陸が柱で、すでに
これに沿った大規模軍事演習を始めている。中国は南シナ海を「核心的利益」と位置づけて
権益確保の動きを活発化しており、ASEAN諸国や米国が懸念を深めるのは必至だ。中国は
沖縄県の尖閣諸島をめぐっても領有権を主張しており、尖閣問題での強硬姿勢につながる
可能性もある。

 広州軍区関係者によると、この計画は昨年初めに策定された。それによると、空軍と海軍
航空部隊が合同で相手国本国の軍港を奇襲し、港湾施設と艦隊を爆撃する。1時間以内に
戦闘能力を奪い、中国海軍最大の水上艦艇でヘリコプターを最大4機搭載できる揚陸艦
「崑崙山」(満載排水量1万8千トン)などを使って島への上陸を開始。同時に北海、東海
両艦隊の主力部隊が米軍の空母艦隊が進入するのを阻止するという。

 中国軍は計画の策定後、南シナ海で大規模な演習を始めた。昨年5月、空軍と海軍
航空部隊による爆撃訓練を実施。今年7月には、南海、東海、北海の3艦隊が合同演習を
した。主力艦隊の半分が参加する過去最大規模で、最新の爆撃機や対艦ミサイルも参加。
演習に参加した広州軍区関係者は「米軍の空母艦隊を撃破する能力があることを知ら
しめた」と話す。

続く